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[季節] 晩秋を主に三秋(10月を主に8月から10月)時候季題
 
[季題] 秋の暮(あきのくれ)
 
[副題] 秋の夕(あきのゆふべ/あきのゆうべ)
 

 秋の夕暮れのこと。
 
 清少納言の『枕草子』に「秋は夕暮/夕日のさして山の端いと近うなりたるに烏の寝所へ行くとて三つ四つ二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり/まいて雁などのつらねたるがいと小さく見ゆるはいとをかし/日入り果てて風の音虫の音などはた言ふべきにあらず」とある。
 
 秋の夕暮れはもののあわれの極みを感じさせるものとして古来多くの文学・詩歌に親しまれてきた。
 
 
   ※ 秋季の終わりは「暮の秋」といって区別し別題となる。 
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秋の暮の俳句 清月歳時記/野田ゆたか遍 haiku noda yutaka saijiki 例句は、インターネット俳句清月俳句会の投句及び廃刊俳誌「引鶴」の雑詠句或いは芭蕉俳句などから抽出しています。京都清月庵 木津川市 大阪清月庵 枚方市 有季定型俳句 伝統俳句の歳時記のページです。編者野田ゆたかは、インターネット俳句「清月」を主宰しています。[季節] 晩秋を主に三秋(10月を主に8月から10月)時候季題[季題] 秋の暮(あきのくれ)[副題] 秋の夕(あきのゆふべ/あきのゆうべ) 秋の夕暮れのこと。 清少納言の『枕草子』に「秋は夕暮/夕日のさして山の端いと近うなりたるに烏の寝所へ行くとて三つ四つ二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり/まいて雁などのつらねたるがいと小さく見ゆるはいとをかし/日入り果てて風の音虫の音などはた言ふべきにあらず」とある。 秋の夕暮れはもののあわれの極みを感じさせるものとして古来多くの詩歌に親しまれてきた。※秋季の終わりは「暮の秋」といって区別し別題となる。<例句>/秋の暮の俳句 こちらむけ我もさびしき秋の暮 松尾芭蕉/秋の暮の俳句 出航の汽笛遠のく秋の暮 吉井竹志/秋の暮の俳句 墨磨れと名水とどく秋の暮 岡崎桜雲/秋の暮の俳句 理由もなき溜息秋の夕べかな 稲福昌一/秋の暮の俳句 描きやめて風を見てをり秋の暮 布野 壽/秋の暮の俳句 山襞のかげりの早き秋夕べ 細谷康子/秋の暮の俳句 蔵王見て湯舟に癒す秋の暮 阿部和雄/秋の暮の俳句 行く人の背中見てゐる秋の暮 橋本典子/秋の暮の俳句 烏群れ塒急がぬ秋の暮 松井芳朗/秋の暮の俳句 対岸にわが影とどく秋の暮  高柳ゆうこ/秋の暮の俳句 来ると言ふ人の恋しき秋の暮 松岡推月/秋の暮の俳句 秋の暮つい小走りになりにけり 田中由美子/秋の暮の俳句 見舞人去りて一人の秋の暮 瀧尻久美子/秋の暮の俳句 お疲れで旅締めくくる秋の暮 田村公平/秋の暮の俳句 風紋に夕日溶けゆく秋の暮 阿形公枝/秋の暮の俳句 友に遇ひ苦情話や秋の暮 綾井 美/秋の暮の俳句 焼く藁の煙たなびく秋の暮 足立山渓/秋の暮の俳句 行き違い目礼交す秋の暮 中山泰山/秋の暮の俳句 田仕舞の煙たなびく秋の暮 野田ゆたか